今回は米国公認会計士の本試験について解説して行きたいと思います。米国公認会計士を目指している人、取得しようか迷っている人は参考にしてください。
目次
USCPA試験の科目
USCPA試験は全部で4科目に合格しなければなりません。合格後、各科目とも1年半で失効してしまうので、初回科目合格後、1年半で全科目に合格する必要があります。
Financial Accounting & Reporting(FAR)⇨財務会計・公会計
Auditing & Attestation(AUD)⇨監査・証明業務
Business Environment & Concepts(BEC)⇨ビジネス環境及び諸概念
Regulation(REG)⇨税法・商法
USCPA試験の出題形式
USCPA試験は各科目4時間と長丁場です。多くの日本の資格試験とは異なりPCでの受験になります。なので早い段階でAICPAのサンプルテストを見ておきましょう。下にも載せておきます。
USCPA試験出題形式
- BEC以外の3科目は50%が4択問題(Multiple Choice:MC)
- 残り50%が総合問題(Task based Simulation:TBS)
- BECはTBS問題が35%、15%は記述問題(Written Communication:WC)
- 試験は全ての科目で4時間(途中で15分の休憩あり)
- 合格点は全ての科目で99点中75点
- マーカーとラミネートされた紙が2枚手交される(メモ用)
- 電卓はPC上のものを使うか、必要があれば借りられる。
Testlet 2と3の間は唯一時間が止まるbreakです。長丁場なのでここで必ず一息つきましょう。
USCPA試験は難しい?それとも簡単?
よくJCPAと比べられますが、全く別ものの試験だと考えましょう。結論、USCPAの試験も難しいです。1,000時間の勉強時間では特に初学者は厳しいというのが私の意見です。
ネットの情報を見ると
「USCPAの試験は難しくない。勉強すれば誰でも取れる。」
という情報をよく目にします。
うーん。勉強すれば誰にも取れるとは思いますが、普通に難しいですよ。私が思うに、米国公認会計士(USCPA)は日本の公認会計士(JCPA)の試験と比べられるので、JCPAの下位互換に思われているように感じますね。
そりゃ勉強時間を比べるとJCPAの方が難解なことは明らかです。
しかし、そもそも狙いが違うので野球とサッカーを比べているようなものです。
勉強時間:約3,000時間
メリット:監査の独占業務USCPA
勉強時間 : 約1,000時間
メリット:英語で会計ができることの証明、海外でも会計士として就労可
上の通り、JCPAは超難関の資格です。その代わり合格すると独占業務を行うことができます。一方、USCPAは日本では独占業務はできません。その代わり、海外でも会計士として働くことができます。
つまり、活躍できるフィールドが違うんです。両者を比べることはあまり意味がないと思います。
ところで、USCPAの勉強時間ですが、1,000時間は少し過小評価されすぎている気がします。参考までに私の勉強時間は以下の通りでした。
前提知識:英語⇨TOEIC965 会計⇨税理士簿記論合格
勉強時間:FAR 500時間 AUD 300時間 BEC 300時間 REG 400時間
試験結果:FAR 83 AUD 82 BEC 82 REG 83
勉強時間はトータルで1,500時間くらいでした。
アビタスで受講を開始してから4年かかりました。
勉強をして感じたことは「誰だよUSCPAは取りやすいって言ったの…」。
やったことがある人であれば、この感覚お分かりいただけるかと思います。
FAR
「結構難しいしボリューム多くない…公会計って何??」
AUD
「論点が抽象的すぎて覚えられない」
BEC
「WC問題対策間に合わない」
REG
「覚えること多すぎ。basisアレルギー」
勿論、私自身の能力や効率性も大いに関わっていますので参考までですが、
一つ言えることは
米国公認会計士(USCPA)試験を甘く見るな!
甘く見ると大金をドブに捨てることになるぞ!
ただ試験は捻ったものはほとんどないので
勉強さえすれば誰でも合格できる!
今日はここまでです。
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