【USCPA】米国公認会計士試験 科目別勉強法 REG1前半

米国公認会計士(USCPA)

今回から科目別の攻略法について自身の経験を踏まえて書いていきたいと思います。それでは早速いきましょう。

目次

REGの出題形式

まずは基本情報。

時間…4時間

※時間はあくまでも目安

Testlet 1…選択問題(MC)38問 x 80秒 = 51分

Testlet 2…選択問題(MC)38問 x 80秒 = 51分

Testlet 3…総合問題(TBS)2問 x 17分 = 34分

休憩(15分)

Testlet 4…総合問題(TBS)3問 x 17分 = 51分

Testlet 5…総合問題(TBS)3問 x 17分 = 51分

  • 配点比率はTestlet 1と2で50%、3〜5で50%
  • MC問題のTestletには難易度が設定されており、Testlet 1の正答率によってTestlet 2の難易度が決まる。正答率が高ければ難しいレベルとなり低ければ相対的に簡単になる。
  • TBS問題にはResearch形式の問題が1〜2問出題される。与えられたデータベースから必要な情報を検索する力が必要。
  • TBS問題では基本的に商法は出題されないと思って良い。
  • MCのうち12問、TBSで1問採点されない問題が出題される。これらは新しく難しい論点である場合が多い。受験生にはどれが採点されない問題か明かされていないが、分からない問題には一切固執しないこと。

REGの勉強法(総論)

とにかく税法、税法、税法。Basis、Basis、Basis。Liability, Liability,Liability。はい。これで8割方合格します。

REGはボリュームは多いのですが、出題される論点の濃淡がはっきりしているため対策を立てやすいです。

まず必ず税法から勉強を初めてください。個人→Partnership→C corporation→S corporation→その他という感じで進めてください。商法との時間のかけ方は8:2あるいは9:1でもいいと思います。

税法の中でも持分のBasis、PropertyのBasis、Gain or Lossの算定、更に負債(Liability)が絡む論点を完璧に理解しましょう。最初は理解に苦しむのですが、何度もテキストを読みこんでいるうちに突然視界が開けるように理解できるようになります。そのレベルに達してしまえばどんな問題でも解けます。

逆にここの理解が曖昧だと絶対に合格できません。

私が受験した時にはLiabilityが絡むBasisの算定がTBSの8問中4問出題されました。またMCでも5問以上でたと思います。

もう一度言います。REGはとにかく税法、税法、税法。Basis、Basis、Basis。Liability, Liability,Liabilityで決まりです。

私はアビタス受講生でしたが、以下の流れで83点が取れました。この試験はイメージ的に80点くらいを狙えば十分です。これを達成するためにはこのサイクルで勉強すれば確実に合格できます。

是非認識しておきたいのは網羅する内容は下記インプット期に行う内容だけで十分。とにかく9割以上理解、問題が解けるようになれば最悪直前対策をしなくても、あとは模擬試験だけ受けておけば絶対受かります。自身の後悔も含めて言いたいのは不安になって他の教材に浮気をしないこと!!

<インプット期>

  1. 講義を視聴+MC問題でテキスト一冊分を軽く流す(この段階ではテキストは読まず映像に集中するのみで理解も半分くらいでよい)
  2. 1と同じことをもう一度行う(理解度は80%くらいまでもってくる)
  3. 3周目からグッと力を入れる。テキストの読み込み→理解できない部分は再度講義を聞くor 質問をする→MC→TBS。
  4. テキスト音読→MC回答→TBS回答を7周

※勉強は必ず税法からやる

※Basisが理解できない段階では商法まで行かない。商法を勉強する暇があればBasisを完璧にする。

<直前期>

  • AICPAサンプルテスト

これは特に初めて受験する時は必ず行う。特にDATA Research問題やTBSは内容よりも形式、画面の操作方法を確認するために利用する。

  • 模擬試験

アビタスの場合は本番よりやや難し目の良問が多いので必ずやること。1回やったらやりっぱなしではなく、疑問点を解決し2回はやること。

  • 直前対策

やや難しい論点を扱うので最悪できなくてもよい。

  • AICPAリリース問題

余裕があればやる程度でよい。

試験本番の鉄則5つ

  1. MCで一瞬で分からない問題はどんどんブックマークをし先に進む最後まで到達し、もう一度戻ってくるくらいのスピード感でやる。最後まで問題を見たという安心感が精神的にあなたを非常に楽にする。特に計算問題の精度が変わってくる。
  2. Testlet 1→2の難易度の変化は一切気にしない。特に簡単になったからと言って気落ちしないこと。そんな余裕があるならどんなTestlet 2でも1と同じ集中力でやる。
  3. MC、TBSともに分からない問題はとにかく飛ばす。採点されない問題である可能性がある。とにかく分かる問題に全力投球。
  4. Data Research問題は他のTBSの見直しも終わった上で最後に取り組む。これは運の要素があり、データベースのUIもあまり賢くないので時間が余ったらやる程度。
  5. Testlet 3と4の間の休憩は必ず取り、水分補給とトイレに行く。そしてそれまでの出来に関わらず深呼吸し冷静になること。

REG1の勉強法(各論)

さてここからは試験範囲を細かく見ていきそれぞれ重要度や対策について述べていきます。また重要度を独断で記載しました。あくまでも私見ですのでご参考までに留めてください。

★★★★★ 最重要

★★★★ 重要

★★★ まずまず重要

★★ 普通

★ 余裕があれば学習

契約法 Contracts ★★

重要論点

  • 契約の5つの要素
  • 反対申込み
  • 同意の有効性(valid/void/voidableの判定)
  • 約因の法的十分性、約因とならないもの、約因のない契約
  • 未成年者による契約
  • 詐欺防止法が適用される契約
  • 口頭証拠排除の原則(Parol Evidence Rule)の意味
  • 本質的違反と部分的違反

契約法では聞き慣れない言葉の意味を覚えることが必要。accord and satisfaction/liquidated damages/novation/substituted contract/assignment/delegationなど。

この論点は知っていればMCで瞬時に回答できるため何度もテキストを読み記憶に定着させること。

物品の売買契約 Contracts for sale of goods ★★

重要論点

  • コモンローとUCCの違い
  • 権限と危険負担の移転
  • 製造物責任

この論点では契約におけるコモンローとUCCの違いを整理する。基本的にはUCCの方が実態のビジネスを反映し柔軟。

代理 Agency ★★

重要論点

  • 表見代理
  • 本人及び代理人の義務
  • 追認

表見代理はPartnershipでも出てくるので合わせて覚えておく。

保証 Suretyship ★

重要論点

  • SuretyとGuarantorの違い
  • 保証人の権利(exoneration/reimbursement/subrogation/contribution)

動産担保取引 Secured transaction ★★

重要論点

  • 財産の分類(tangible/intangible/personal property/real property)
  • 担保権の設定(attachment)
  • 担保権の完全化(perfection)
  • 担保権者間の権利の競合

完全化されていない担保権の競合

→attachmentが早い方

完全化された担保権と完全化されていない担保権の競合

→perfectionをしている方

完全化されている担保権の権利の競合

→perfectionが早い方

  • 担保権者間の権利の競合ー例外

purchase money security interest in non-inventory goods(PMSI)

  • 担保権者と購入者との権利の競合

(原則)担保権者の承諾を得ずに担保権付き財産が第三者に売却などされた場合には担保権は継続する。

(例外)商人からその商人の通常の営業過程において物品を購入した者は、その物品に設定された担保権の抵抗を受けない。

(例外)消費者物品の売買代金担保権を自動的に完全化した担保権者は善意の購入者に対してして自己の担保権を対抗できない。ただし、Perfectionを行っていれば対抗できる。

権利の競合は原則、例外ともに抑える。深く考えない。上記の内容の意味を確認するだけで良い。

次回へ続く。

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