【USCPA】米国公認会計士の資格は実務で役立つ!?取得のメリットとは?

米国公認会計士(USCPA)
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こんにちは。Pと申します。今年、米国公認会計士(USCPA)の試験に全科目合格しました。この試験は幅広く勉強するので、その過程で実務に大変役に立ちました。これからUSCPAの試験を受けようと思っている方に参考になればと思います。

目次

米国公認会計士(USCPA)を目指したきっかけは?

私がUSCPAの資格を取得したきっかけはニューヨークに駐在が決まった時です。どうせアメリカに行くのであれば現地の実務で通用する勉強をしたいと思い始めました。英語と会計のバックグラウンドがあったことも後押しした理由です。MBAの取得と迷いましたが、MBAは費用が高すぎて手が出ませんでした。MBAは数百万円は下らないので百万円くらいで取得できるUSCPAを選択しました。

渡米後、早速予備校選びから始めました。USCPAは受験までの手続きが煩雑なため独学での取得はお勧めしません。私は海外にいても受講ができるアビタスを選択しました。一番の理由は無料での電話ガイダンスで親身になって相談に乗ってくれたことに好感を持ったからです。



米国公認会計士(USCPA)の資格は実務で役に立つ?

結論から言うと、私には大変役立ちました。多くの総務、財務、経理、海外駐在を目指す皆さんにも当てはまると思います。逆にこれらの分野に興味が持てない人が取得しても資格だけで評価されることはないでしょう。

私は3科目をニューヨークで、残り1科目を帰国後に取ったのですが、勉強は全て帰国前に終えておりました。その勉強内容が実務にぴったりとはまったのです。簡単ですが具体的には以下の通りです。

  • FAR→経理業務全般
  • AUD→関連会社の監査済み財務諸表の分析
  • BEC→CVP分析、ファイナンス全般、IT
  • REG→米国の社会保障、税法

実体験から言えることはUSCPAの試験は広く、浅くだけあって日々の業務に直結しているのです。日本の公認会計士試験は例えば財務会計論であれば簿記1級レベルの問題なのでほとんどの人は知らなくても困らないでしょう。しかし、USCPAは米国で働くビジネスマンであれば知っていて損はない、あるいは知らないとまずい内容を網羅しているのです。米国企業のCFOの多くがこの資格を持っているというのも納得できます。

例えば、「W-9」「path through」「PCAOB」「Co Pay」「ITGC」など試験の勉強をしていれば必ず学ぶ言葉ですが、これらは普通に日本にいるだけでは中々知ることはないと思います。しかし、現地の日常業務ではある意味一般常識です。USCPAを勉強するだけで総務や経理が専門の方にとってはかなり実務が楽になり、現地のスタッフにも一目置かれる存在になるでしょう。

勿論、海外勤務をしない人でも多いに役に立ちます。何故なら米国と日本という国は違っても大きな枠ではビジネスのルールは一緒だからです。例えば、会計基準や税法は違うと言っても8割方は同じですし、監査のやり方やITやファイナンスも大きな違いがあっては両国で取引に支障をきたすでしょう。

そして忘れてはいけないメリットは英語力が上がることです。USCPAではリスニングやスピーキング力は問われませんが、専門的な語彙力や作文力(BECのみ)が問われます。私は幸いにして英検1級を取得しておりましたが、それでも試験勉強の過程では随分専門用語の勉強になりました。

実務でUSCPAの勉強が役立った例

USCPAの知識が役に立った実例をご紹介します。私がニューヨーク赴任時に、あるPartnershipのお金の流れを分析するよう本社から命じられたことがあります。というのもPartnershipは米国独自の企業体で日本では馴染みがないため、本社に実態を把握できる人がいませんでした。Partnershipは税法上、租税主体ではなくそのPartnerが租税主体になります。ここでは深く立ち入ることはしませんが、要はCash Flowが複雑になると理解いただければよいでしょう。もし私がUSCPAを目指していなかったらこの業務はできなかったと思います。何とかできたのは英語の力と勉強を通じて米国税法の基礎知識がついていたため、現地の弁護士やファイナンスアドバイザーと対等に会話をすることができたからだと思います。

最後に…

最後によくUSCPAを取得しても意味がないという人がいます。どうしても日本の会計士試験が最難関であるためそれの下位互換のように見えてしまうのでしょう。しかし、そもそもUSCPAは米国の資格なので同じ土俵で論じることが間違っていると思います。USCPAは幅広いビジネス知識を英語で学ぶことができる資格です。私は両者では学ぶ目的が全く異なると思います。この資格は日本では当然独占業務はできませんが、むしろ勉強過程で多くのことを学べる大変良い資格だと思ってます。

今日はここまで次回はUSCPAの試験概要などについてご紹介します。

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