【USCPA】米国公認会計士 科目別勉強法 FAR第2回 財務諸表

米国公認会計士(USCPA)
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今回は財務諸表についてまとめていきます。各財務諸表について英語の形式に慣れましょう。後半では非継続事業という論点を学習します。日本の簿記では勉強しない範囲ですね。それから細かい論点も何点かあります。記事内容は個人的なメモに過ぎませんのであくまでも参考としてご覧ください。この記事を参考されたことによる結果について、いかなる責任も負いかねますので何卒よろしくお願いいたします。

目次

財務諸表 Financial Statements ★★★★★

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英語の財務諸表も基本的には日本語の財務諸表と同じです。慣れていない人は勘定科目など英語の表現に触れるところから始めましょう。米国企業の決算資料を一つ手元に用意しておくといいかもしれません。

貸借対照表(Balance sheet)

貸借対照表の並びと用語の意味は下記の通り。
Current assets 流動資産 ⇨1年以内に現金化もしくは消費される資産
Long-term investments 長期保有有価証券 ⇨以下、1年を超えて現金化・売却・消費される固定資産
Property, plant and equipment 有形固定資産
Intangible assets 無形固定資産
Other assets その他の資産
Total assets
Current liabilities 流動負債 ⇨1年以内に支払期限の到来する負債
Non current liabilities 固定負債 ⇨支払い期限が1年より先の負債
Total liabilities
Capital stock 資本金 ⇨株式の額面金額
Additional paid-in capital ⇨額面を超えて払い込まれた部分を計上
Retained earnings ⇨利益の累積金額を計上
Accumulated other comprehensive income ⇨その他の包括利益の累積金額を計上
Total Equity
Total liabilities and equity

損益計算書(Income statement)

貸借対照表の並びと用語の意味は下記の通り。
Sales revenue 売上高
Costs of goods sold 売上原価
Gross margin on sales 売上総利益
Operating expenses 販売費及び一般管理費
 Selling expenses 販売費
 General and administrative expenses 一般管理費
Operating income 営業利益
Other incomes and gains その他の収益及び利得
 Interest revenue 受取利息
 Equity in xxx Co. earnings xxx社の持分法による投資損益
 Gain on sale of available-for-sale securities 売却可能有価証券売却益
Other expenses and losses その他の費用及び損失
 Interest expenses 支払利息
 Loss from impairment of intangible assets 無形固定資産の減損損失
Income from continuing operations before provision for income taxes 税引前継続事業による利益
Income tax expense 支払法人税
 Current 当期分
 Deferred 繰延分
Income from continuing operations(税引後継続事業による利益)
Discontinued operations 非継続事業
 Loss from operations of discontinued division 非継続事業部門による損失
 Income tax benefit 法人税節税額
Net income 当期純利益
Other comprehensive income その他の包括利益
損益計算書は並びが大切。
Income from continuing operations before provision for income taxes
Income from continuing operations
Discontinued operations
Net income
の順番は必ず押さえる。英語のfinancial statementでは経常利益という概念はない。

包括利益の概念

包括利益(comprehensive income
= 当期純利益(net income)+ その他の包括利益の当期変動(other comprehensive income)
Other comprehensive income
包括利益には含まれるが、当期純利益の構成要素とはならないもの。
売却可能有価証券の未実現保有損益
過去勤務債務
外貨換算差額 など
包括利益は理解が難しい。私はこのように覚えました。
今は実現していないのでIncome statementには計上できないが、将来的に計上される可能性があるので一旦、Balance sheetに載せておくもの。要するに将来損益が発生しそうなものを可視化しておくということ。
例えば、売却可能有価証券は期末に時価評価を行うが、その含み損益は売却するまで確定しない。なのでincome statementには載せないが、将来のfinancial statementに影響する可能性があるということをbalance sheetに載せて財務諸表の利用者に知らせておく。

損益計算書の構成要素

ここは詳しくは割愛しますが、次の物が販売費(selling expenses)に含まれることを覚えましょう。

selling expenses 広告宣伝費

freight-out 商品の発送費用 ※棚卸資産の仕入費用は棚卸資産の原価に含める

sales commissions 販売手数料

sales representative  salaries 営業担当者への給与

株主持分計算書

shareholder’s equityの変動について分析し、期首残高と期末残高を調整する調整表。

期首株主持分

net income

other comprehensive income

dividends 配当金

+-

その他の調整

期末の株主持分

非継続事業

企業が特定の事業部門等を処分をした場合はこれらはdiscontinued operationsとし継続事業とは区別して財務報告を行う。

discontinued operationsでは1〜3を当期のincome statementに反映する。

  1. 期首から期末までの営業活動の損益
  2. 事業部の廃止を決定した日における減損損失
  3. 処分における売却損益

【例】

A社は20×1年10月1日にZ事業部門の廃止を決定し、12月31日に当該部門は処分された。A社は暦年会計年度を採用している。

  • 20×1年の年初より10月1日までの事業損失は$500,000であった
  • 10月1日より当期末までの事業損失は$50,000
  • 10月1日(測定日)における当該事業資産の簿価は$400,000、公正価値は$350,000であった。
  • 12月31日(処分日)における売却額は$360,000であった
  1. 営業活動の損益 ($500,000) + ($50,000) = ($550,000)
  2. 減損損失 $350,000 – $400,000 = ($50,000)
  3. 売却損益 $360,000 – $350,000 = $10,000

会計方針の開示

財務諸表の後の注記に開示が必要な項目である。

  • consolidation basis 連結の方針
  • depreciation methods 減価償却の方法
  • amortization of intangibles 無形資産の償却方法
  • inventory valuation 棚卸資産の評価方法
  • revenue recognition basis 収益の認識基準
  • translation of foreign currencies 外貨の換算方法
  • cash equivalents 現金同等物の範囲

関係当事者

関係当事者

経営や事業方針に対して支配力、又は重大な影響力を及ぼすことの出来るもの。

  • 関係会社
  • 持分法適用会社
  • 主要株主及び経営者
  • 主要株主及び経営者の近親者

関係当事者との取引の開示

関係当事者との取引は開示が必要である。

  • 特別の利害関係の内容
  • 取引の内容とそれが財務諸表に与える影響
  • 取引金額
  • 関係当事者との債権・債務の残高

後発事象

ここはメチャクチャ重要です。私が受けた試験でも数問の出題がありました。

後発事象

貸借対照表日(決算日)より後だが財務諸表の公表日より前に発生した事象

例えば、12月31日が貸借対照表日、2月15日が公表日だとするとこの間に発生した事象のこと。

覚えるべき2パターン

  • 財務諸表を修正するパターン

貸借対照表日に既に存在していた事象

【例】

資金繰りが悪化していた顧客の売掛金に対して12月31日に貸倒引当金を設定していたが1月5日にその売掛金が貸倒れた場合

11月30日発生した係争事件について12月31日に引当金を設定していたがそれとは異なる金額で1月30に決着した場合

  • 財務諸表を修正しないパターン

貸借対照表日に既に存在していなかったが公表日前に起こった事象

財務諸表の修正は不要だが注記での開示が必要な事象

社債又は新株の発行

事業の買収

災害による損害

貸借対照表日以降に発生した係争事件の決着による損害賠償額

今日はここまでです。お疲れさまでした。

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